
医療保険者(国保・被用者保険)が40~74歳の加入者(被保険者・被扶養者)を対象として、毎年度、計画的に実施する、内臓脂肪型肥満 に着目した健康診査です。
日本人の食生活やライフスタイルの変化に伴い、生活習慣病は、死亡原因の約6割を占めています。その中でも特に、虚血性心疾患・脳血
管疾患などの危険因子である 糖尿病・高血圧症・脂質異常症 の人やその予備群は増加傾向にあります。この糖尿病・高血圧症・脂質異常症に共通した発症要因とい
われているのが、『内蔵脂肪型肥満』です。
特定健診は、『内蔵脂肪型肥満』に着目した検査を行い、糖尿病・高血圧症・脂質異常症の有病者やリスクの高い人を選び出すのが目的です。そして、この検査の結
果をもとに、内臓脂肪の蓄積の程度とリスク要因の数から、保健指導の必要性の程度を判断します。
保健指導により早期に生活習慣を見直し、行動変容を促して生活習慣病の発症や重症化を減らしていこうという考え方から、特定健診が始まりました。
特定健診は、早期に生活習慣を変える必要がある人を見つけ出し、その後の保健指導や栄養指導につながるためのもので、これまでの健康診断とは目的が異なります。
■チェック1 腹囲は、男性:85cm以上、女性:90cm以上である。
□はい □いいえ
『はい』 ⇒チェック2へ進む
『いいえ』 ⇒メタボリックシンドローム非該当
■チェック2 ①~③を確認してみましょう。
① 中性脂肪値が150mg/dl以上 又はHDLコレステロール値が40mg/dl未満である。
□はい □いいえ
② 空腹時血糖値が110mg/dl(空腹時血糖値がない場合ヘモグロビンA1c値が6.0%)以上である。
□はい □いいえ
② 収縮期血圧が130mmHg以上 又は拡張期血圧が85mmHg以上である。
□はい □いいえ
※脂質①、血糖②、血圧③は治療中の場合は、各々『はい』にチェックをしてください。
『はい』の数が0個 ⇒メタボリックシンドローム非該当
1個 ⇒メタボリックシンドローム予備群該当
2個以上 ⇒メタボリックシンドローム基準該当
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)とは、内臓脂肪の蓄積により、糖尿病・高血圧症・脂質異常症を合併する症候群のことを
いいます。
一つひとつの程度が軽くても、危険因子が複数重なると、相乗効果で動脈硬化が飛躍的に進行することがわかっています。また、喫煙も動脈硬化お進行させる強力な
因子ですので、タバコを吸われる方は、禁煙に心掛けましょう。
食生活の見直し・運動をおこなうことにより、内臓脂肪は減らしていけます。内臓脂肪を減らすことで、生活習慣病の危険因子は改善されます。